PAOPAO WONDER LAND PHOTO REPORT

イベントレポート・ワンフェス2000夏

WONDER FESTIVAL 2000 SUMMER (2000.8.20)

新作オリジナルキットを中心に、ワンダーフェスティバルで発売された、ゴジラ・怪獣関連情報を紹介します。 なお訂正や補足情報お持ちの方は、メールでご連絡下さい。
最終更新:2000.8.31

■暑い、とにかく暑い

 夏のワンフェス・レポート[怪獣編]です。 今年は、本当に暑い日が続いています。 入場するのも、並ぶのも大変。 当イベントも、今回は初の東5フロアーとなり、入ってからも移動が大変でした。
 怪獣を出す新規参入ディーラーもいくつかあったのですが、デフォルメや10cm以下のものが多く、全体としては、ちょっと小粒な印象です。 20cm以上のリアルタイプを出しているのは、お馴染みのディーラーや原型師さんばかり。 特に新規参入ディーラーには、20cm以上のリアルタイプで、もっと直球勝負してほしいです。 このへんは、今後に期待したいですね。

■ゴジラ・東宝系他

 さて、トップはやはり酒井ゆうじ造型工房から。 支柱無しでも浮く原潜を抱え込んだ、新作のギドゴジ出現をはじめ、今秋発売の40cmミレゴジミニ胸像シリーズなどが、ずらりとディスプレイされていました。 力をためこんだギドゴジも良いですが、このミレゴジは何度見てもすごいですね~。 まるでエネルギーの咆哮というか、生で見ると波動砲(死語!)を噴いていて、その軌跡が見えるような感覚を覚えます。
 また、このブースはいろいろな有名人が集まるブースですが、私が寄った11時ちょい過ぎには、酒井氏のキットが載ったHJEXにサインを貰ってる人までいました。 ファンはどこにでもいるもんだな~と思ってたら、酒井さんに紹介されて、何とその人は、赤イ竹さんと発覚! お昼の集合より一足早く、お顔を拝見。 ホント、いろいろな有名人が集まリます(笑)

 同じBブースには、KOCも出店、新作のモスゴジ出現は、完成品のセブンやG3に並んだスタンダード版と、パノラマ版2タイプが展示されました。
 その隣の島には、WF2回目となる造形工房ミアキスが九州より参加。 旧作のミレゴジやDFモスゴジ、オリジナルの恐竜キットに加え、新作のミレニアムゴジラ海中タイプが並びました。

 また、京都の老舗造型工房パオでは、残念ながら畑中氏の新作が無いものの、ダイモスグループが新たに原型師として加わり、新作として村上氏の55cmミレゴジをはじめ、元木氏の初代ラドンバランが展示されました。 いやあ~、大型キットがこれだけ並ぶと、実に壮観です。 元木氏の復帰と共に、今後どんなアイテムがラインナップされるかとても楽しみです。

 大きなイベントブースの手前のAブースには、四日市と桑名の常連造型師が島も隣同士で並んでいます。 まずは四日市から、ご家族連れで出店のYAMAKAWA造型部。 相変わらず気合の入った、ポスターやカラーコピーの素晴らしいディスプレイが眼を引きます。 すでにデビューしているキンゴジ230に加えて、中央にはWFデビューの新作、全高30cmの大魔神のジオラマ、左手にはイベント限定の逆ゴジ対決セット大阪城を配したジオラマでずらりと並べました。
 桑名からは、常連となった浅井造型が、今回もキンゴジ・東北本線北上中の列車に警告で一点勝負。 初の試みとして、作例そのままのベース、鉄道のストラクチャーを付けた、大ジオラマセットでの販売となりました。 30cmサイズでジオラマセットを出すとこは、今ではここくらい。 今後も、暴走?して欲しいものです。

 瀬戸内プロが参加する鬼将軍JAPANからは、織田氏のキット化が珍しい20cmサイズ息子ゴジラの親子セットが並びました。 鬼将軍JAPAN「ミニラは、前回の単体のポーズ変えで「ぶたないで~」のポーズになっています。 当日まで作業していた出来たてのキットは、買ったミニラさん(人間の方です(汗))いわく「まだ暖かかった」との事、ご苦労様です。

 旧ホリゾントのスタッフが主宰する吉野屋徳兵衛のブースには、ヘドラの水中期、上陸期に加え、これまたマニアックな選定で、恐らく単体でのキット化は旧怪無以来のパシン坊やが並びました。 特にパシン坊やのキットには、ディスプレイと同じパシン錠のペーパーキットが付くという凝りよう。 準備中のM1号やアクビちゃんも良い出来で、次回も期待大です。

 大阪から参加の常連ウルトラやホビーは、今回は、リアルタイプの他デフォルメゴジラを2体持参。 密林から登場するゴロザウルスの作例と共に、DFキンゴジDFモスゴジが販売されました。(画像提供:赤イ竹さん)

 四国から参加のSHINZEN造形研究所も、今回は、リアルタイプの全身像を2体持参。 旧作の半身像やデフォルメゴジラに加えて、原子炉を抱えた15cmの84ゴジラと、おそらく初の全身造形となる迫力の20cmトラウマガメラを並べました。

 JAF・CONに続き、20cmサイズでバランメガロボーグ星人を並べたのはケレンスキー。 となりには、赤影の怪獣も見えました。

■ガメラ・Q・デフォルメ・その他

 ガメラ系では、品田冬樹氏のオリジナルモールドが入手できる、プロップレプリカのスーツサイズ・イリスヘッドオブロングボックスで予約開始となりました。 同ブースでは、この他恒例?となりつつある来年の卓上カレンダー2種(ゴジラ、東宝超兵器)と、YAMAKAWA造型部のディスプレイにも使用された、大魔神のオリジナル復刻ポスターが販売されました。
 また、アウトローファクトリー2000からは、ガメラ3から珍しい準備稿版のガメラギャオスが発売されました。

 ウルトラQでは、マーメイドの名作、決定版ラゴンの再販がうれしいニュース。 販売元のアトラゴンGKには、前回発売された50cmに及ぶα号と並んで、完成品が展示されました。 アトラゴンでは、メカ系のオリジナルキットを中心に、こういった名作の復刻も考えていくとの事。 ぜひ、実現してほしいです。
 ウルトラ系で活躍する大黒や工房では、主宰のサトウ氏が人形会館で原型を担当した、カネゴンパゴスマンモスフラワーの20cmQシリーズの作例が展示されました。 また、以前WFで販売したデフォルメの、ガラダマ付ガラモンケムール人が再販されました。 特にガラモンの顔は、デフォルメとはいえない出来映えです。

 小型作品ながら、リアルタイプで面白いアイテム選定を続ける三位一体亭の新作は、10cmのM1号と、何とマタンゴ! う~ん、シブ過ぎる~!?
 同サイズでウルトラ怪獣を並べていたのは、新規参加のかなめ倶楽部。 Qからはゴローのみでしたが、メインの30cmで展開するライダー怪人には、怪獣魂ならぬ怪人魂を感じます。 1番人気は、ザンジオーだった模様です。

 デフォルメの老舗VS(バーサス)の新作は、ガイガン飛びギドラ。 旧作のゴジラ&アンギラスを加えて、「ゴジラ対ガイガン」のポスター風赤い煙を配したジオラマで、楽しませてくれました。

 初参加のウエストケンジでは、リアルデフォルメシリーズと銘打って、10cm弱でミレゴジ逆襲ゴジラバラゴンガラモンが並びました。かわいくしないデフォルメは、VSとはまた違った味わいがあります。
 胸像?が中心の宇宙マガ人では、セミ人間やダダの30cm近いヘッドを並べて展示。 これ、スタンドカバーにもなるのかな? ここでは、デフォルメのアンギラちゅ(2代目)も販売されました。
 超小型作品では、ゆーじ鯛が、5cm前後のデフォルメで新旧ガメラとギャオス、ミレゴジ、オルガギドゴジメカギドラ'91イリス等を並べました。
 もう少し大きめのデフォルメモデルでガメラシリーズを並べているには、再販の新旧ガメラ、ギロン、ジャイガーと共に、15cmサイズでかわいいガッパ親子3体セットがいました。

 この他変わりダネでは、アトリエ・スカラBEEで、1mのパペットモスゴジと65cmのモスラ幼虫がお目見え。 う~ん、で、でかいです(汗)。
 メカ系では、タイムトンネル2で、DF轟天号なんていうものも発売されました。

■闘い終わって

 3時くらいで帰ってしまう地方ディーラーもあるため、今回は東宝系でも取材を漏らした所もありました。 次回も同じ広さなら、ガメラ系も断念しないとだめかな(う~む)。
 あちこち寄って色々な方とお話ししていて、結局会場を後にしたのは午後4時過ぎ。 その後、次回WFの日程が未定とのアナウンスがあったとのこと。 少なくとも冬は無くなる気配ですが、アマチュアディーラーへの門戸を開き、当日版権システムの確立等、WFの果たしてきた役割はとても大きいものです。 また、造形物は許される限り生で見るのが1番。 せっかくこれだけのイベントに成長したのですし、一般版権のものも含めて、怪獣の造形物を生で見れる数少ないイベントの一つなのですから、年1回でも、ぜひ続けてもらいたいものです!

注意:ここで紹介したイベント情報は、怪獣やガレージキットのファンのためのもので、特定のディーラーや商品の宣伝ではありません。

紹介した画像データは、当日撮影の他、各ディーラーからご好意で提供していただいた写真も使用し構成しています。 また、登場するキャラクターは、各社の著作物です。
(C)TOHO Co. (C)DAIEI Co. (C)NIKKATSU Co. (C)SHOTIKU Co. (C)TSUBURAYA PROD.
All photograph by Masato Matsumoto.