PAOPAO WONDER LAND PHOTO REPORT

イベントレポート・ワンフェス2000冬

WONDER FESTIVAL 2000 WINTER (2000.2.6)

新作オリジナルキットを中心に、ワンダーフェスティバルで発売された、ゴジラ・怪獣関連情報を紹介します。 なお訂正や補足情報お持ちの方は、メールでご連絡下さい。
最終更新:2000.3.5

会場は熱いぜ

 冬のワンフェス・レポート[怪獣編]です。 今回も会場は、東3フロアーを使用しています。 入場時間は前回同様、かなり早くなりましたが、入場待行列は再び屋外へ。 冬のWFは、並びではカイロ必須、でも会場内ではカイロ不要の熱気でした。
 怪獣系は、前回に比べて少なかったと言うか、いつもの出品数に戻った感じ。 ゴジラの新作はミレゴジ中心、他にサンガイやガメラがあるものの、20cm以上の怪獣を並べているのは一般版権のディーラーがほとんどで、全体としては小ツブの作品やデフォルメ物が目立ちました。 その分出費は押さえられましたが、ちょっと寂しかったですね。

[ゴジラ]

 今回は、カテゴリー別に紹介します。 最初はもちろん、ゴジラから。
 1番は何と言ってもここ、酒井ゆうじ造型工房です。 ゴジラの並ぶブースの中でも、オリジナルゴジラが勢ぞろいした今回は、ひときわ異彩を放っていました。
 まずは、東宝怪獣映画大全集No.2の地球最大の決戦ジオラマセット。 ギドラの翼が3色に塗られた、有名なスチールバージョンです。 オーバースケールのモスラや、意外と’動いて’いるギドラなど、実物を見て発見することも。 やはりキットは、許される限り完成品を見るに越した事はありません。
 雑誌で紹介された写真と印象が1番違ったのは、40cmミレニアムゴジラ。 ひな型ではぐっと溜めていたエネルギーを、咆哮とともに放出した感じ。 白眼部分を赤く塗装し、配色の提案もされた正に’酒井版ミレニアムゴジ’です。
 オリジナル・イメージ・ゴジラ2は、ひな型の前身となったモデル。 着ぐるみ化を意識して、1に比べ全体が細身となり、コブラひだがより強調されています。 あごを引いた正面からの顔や、付け位置が高くなり横からのぞく背びれは、ひな型モデルを彷彿とさせます。
 この2体の原型に加え、イメゴジ1、ミレゴジひな型が並んで展示され、オリジナルの持つ凄みを発散させていました。

 前回同様、ゴジラをずらりと並べてくれたYAMAKAWA造型部でも、ゴジラでのWF向け新作はなかったものの、チラシを使ったディスプレイは圧巻。 ゴジラでは、WF初出品となる年末発表の230ミレゴジイラスト版の万能レリーフに加え、95年の14cm初ゴジを当日版権で再販しました。
 茨木氏のKOCは、ミレニアム一色。 EXに載ったミレゴジ出現ジオラマの他、ポスターイメージモデルやオルガが並びました。 常連のハニーボーンでは、旧作デスゴジ胸像のクリアキャスト版が、最終販売となりました。 ここはデフォルメも秀逸ですが、リアル系ゴジラの新作も見てみたいですね。 SHINZEN造形研究所からの新作は、20cmサイズの半身像シリーズのミレゴジデフォルメ・デスゴジ現る!(おわん、湯気付き)です。
 また九州から初参加のミアキスからは、ミレニアムゴジラデフォルメ・ミレゴジデフォルメ・モスゴジが並びました。

[その他の東宝系怪獣]

 旧作をいれると、サンダ対ガイラが多かったですね。 まず新作では、ゴジラを並べたYAMAKAWA造型部から、全高16cmのガイラVS大ダコ、土鍋に入っての登場です(笑)。 ウルトラやホビーからは、30cmサイズでサンダ対ガイラのからみもの。 夢工房宝島では、再販のサンダ対ガイラ(15cmサイズ)、フランケン対大ダコ、完成品のガイラ対大ダコ(共に20cmサイズ)が並びました。
 ゴジラ関連では、鬼将軍から、HJEXにも載った織田尚氏(瀬戸内プロ)のミニラが発売されました。 ミニラの新作キットって、ほんとうに久々です。 初出店組では、はるかぜショップから、デフォルメ手乗りバラゴンなんていうのも。いかにもWFらしい小品です。

[ガメラ]

 平成ガメラシリーズが落ち着いて、ガメラも数が絞られてきた様子。 造型工房パオでは、残念ながら飛びイリスが間に合わず、ガメラ関係の旧作のみ展示。 アトリエG-1では、飛びガメラ(G3)に加え、初お披露目のトラウマ・ガメラのヘッドが発売されました。 また、同じ飛びG3を選んだのが、怪獣1年振りの海豹屋。 奥田氏との解釈の違いが、楽しめます。
 栗屋からは、ガシャポンサイズですが、精密なガメラ対イリスが登場。 小サイズを活かして、イリスの長~い触手が再現されています。 同サイズでのトラウマガメラが間に合わなかったのが残念、次回に期待です。 もデフォルメですが、旧作の10cmサイズG1とG3のみでした。 この他、1954のG2仙台版コゲガメラも、次回までおあずけです。

 昭和版では、クラシックモダンから、15cmサイズの初代ガメラが登場。 昭和ガメラのリアル版が少ないだけに、シリーズ化してほしいところです。

[大魔神]

 残念ながら新作はありませんが、旧作再販組でクラシックモダン15cm大魔神や、完成品工房のBREAK GEAR20cmデフォルメ大魔神など、面白いものが見れました。

[ウルトラ怪獣、メカ、完成品工房]

 老舗の怪獣無法地帯では、新作のネロンガが大きな口を開けてお出迎え。 浅井造型では、キット化が珍しいクール星人が揺れていました。 いつも50cmクラスを並べるグリプトでは、50cmウインダムを持ってくるも、諸般の事情で展示中止。 次回は見れるでしょうか?
 あぁ炎の維新組からは、前回予告通りロリシカ共和国製原子熱戦砲が発売されました。 HOスケールですので、ウエーブのメーサー砲と並べられます。 また、旧作の30cmケムール人や透明スーツ付き20cmセミ人間も再販。 EXに載ったクインメザード等、ウルトラ怪獣も並んでいました。
 常連のハニーボーンでは、新作が間に合いませんでしたが、前回なかったデフォルメのウインダム、ミクラスの画像をどうぞ。 同じくデフォルメ系の老舗、VS(バーサス)からは、ハネジロー軍団やモスゴジ成虫セットの再販に加え、外川女史の新作、飛行ゲランダがディスプレイされました。 また小粒なところでは、前回ケムール人を出した三位一体亭から、10cmペギラが、BF商会からは、全長10cmほどで何とゼンマイで自走する、かわいらしいM1号付きイナズマ号が発売されました。

 メカでは、新作のマットジャイロを並べたM.F.T.が印象的。 旧作ですが、1mを越す2号機をはじめ、ウルトラホーク1号2号3号が並んだ様は、壮観でした。

 完成品工房では、怪獣商会で中古キットの掘り出し物があったり、BREAK GEARで、見応え充分の井上氏、酒井氏の両巨頭の完成品が並んだりと、楽しめました。

戦い終わって

 今回は、酒井氏のブースに1番長くいたかな? ジオラマセットの集大成と、形を変えて提案されたオリジナルゴジラ4態(内2態が初お披露目)の陳列に圧倒されてしまいました。 買い物だけではなく、こういう立体作品を生で観れるのもイベントの醍醐味。 それに、このブースにいると、ヤマタクさん、開田裕治さん、原型師の方々など、いろいろな方が寄り集まってきます。 ゴジラのガレキは、この人がいないと始まらないな~と改めて実感。
 また、ゴジラ掲示板に参加している皆さんと、直接お話ができて良かった。 次回はさらに人数が増えて、怪獣談義ができると良いですね。 原型師A井さんのお供で、鵜川薫さんを間近で見れたのも眼の保養になったし(笑)、 プロの方、アマチュア・ディーラーの方、掲示板の皆様、また半年後にお会いできるのを楽しみにしています!

注意:ここで紹介したイベント情報は、怪獣やガレージキットのファンのためのもので、特定のディーラーや商品の宣伝ではありません。

紹介した画像データは、当日撮影の他、各ディーラーからご好意で提供していただいた写真も使用し構成しています。 また、登場するキャラクターは、各社の著作物です。
(C)TOHO Co. (C)DAIEI Co. (C)NIKKATSU Co. (C)SHOTIKU Co. (C)TSUBURAYA PROD.
All photograph by Masato Matsumoto.