PAOPAO WONDER LAND PHOTO REPORT

イベントレポート・ワンフェス2011[夏]

WONDER FESTIVAL 2011 SUMMER (2011.7.24)

新作オリジナルキットを中心に、ワンダーフェスティバルで発売された、ゴジラ・怪獣関連情報を紹介します。 なお訂正や補足情報お持ちの方は、メールでご連絡下さい。
最終更新:2011.8.8

■幕張へ

 幕張開催もすっかり定着した、造形の祭典ワンダーフェスティバル。 節電モードで冷房も押さえ気味の中、台風一過、薄曇りで少しだけ過ごしやすい日の開催となりました。
 今回は、3月11日の東日本大震災の影響で、当日版権システムが取り止めとなった、いわば緊急事態のWF。東宝も円谷も大映も当日版権品の並ばない、異例中の異例ともいえる開催となりました。
 怪獣関連を出すディーラー数は、通常の約3分の1に。製品自体は通販でも買えるものばかりなので、一般版権メーカーによる、展示閲覧会的な内容となりました。

 右画像:浅井造型「ゴジラの逆襲・暗夜の激闘,中之島」(クリックで拡大画像あり)

■五十音順ディーラー紹介

凡例:…東宝怪獣 …ウルトラ怪獣 …大映怪獣 …その他の怪獣・怪人 …メカ …完成品、中古品、その他
■浅井造型

 浅井篤氏主宰の、怪獣専門メーカー。 30cmサイズで統一された、怪獣フリークスシリーズを展開しています。

  • 「ゴジラの逆襲・暗夜の激闘,中之島」ジオラマ展示
  •    最新作「ゴジラの逆襲・暗夜の激闘,中之島」は、ジオラマ展示。 昨年、こっそり?結婚されていたとの事で、今回は奥様同伴での初参加となりました。 今回、隠れ展示アイテムのNo.1は、浅井さんの奥様だったかもしれません(笑)
    ■アス工房

     GK最初期に、マーメイドで活躍した浅川洋氏の主宰する、怪獣専門メーカー。 「アレイド」ブランドより、"中の人"を30cmサイズとしたレジンキットをリリースしています。

  • 「宇宙忍者バルタン星人」
  • 「ガバラ」
  •    新作は、ウルトラマンシリーズ第6弾のバルタン星人。 プロポーションの秀逸さもさることながら、電飾キットも進化していて、開閉するハサミのスイッチにより目は定時点灯、ハサミ部分はフラッシュライトが点灯する仕組みになっています。 新機軸の東宝怪獣コレクションからは、第1弾となるガバラが登場。 こちらは、中の人を28cmぐらいに設定したスタンダードなサイズで卓を飾りました。
    ■アトリエ彩

     アニメ系美少女フィギュアなどが並ぶ、常連ディーラーさん。 今回、珍しくゴジラが並びました。

  • 「GODZILLA 1955」
  •    元鬼将軍の寒河江氏原型による逆襲ゴジラが、20cmサイズで登場。 ポリストーン製のキットで、低価格を実現しています。 今後シリーズ展開するのでしょうか、次回作として同サイズのバランも参考展示されていました。
    ■アトリエG-1

     奥田茂喜氏主宰の、怪獣専門メーカー。 独自路線のフルアクションモデルと、レジンキットが並びます。

  • 「くず鉄破壊大怪獣 ガラクタギガス」
  •    当日版権の取扱い無しにともない、今回はオリジナル怪獣で勝負。 元ネタは、シカゴ在住のデザイナー、アレックスウォルド氏デザインのロボット怪獣で、アウトラインはどことなく同じ「ガラ」の付く有名怪獣に似ています。 2種類のゴーグルを取り替え可能で、マルブル系の塗装版は怪獣ソフビのレトロ感を醸しだしていました。
    ■イマージュ

     川崎市で完成品工房も営む、ショップディーラーさんです。 一捻りしたポーズのオリジナルキットも、お馴染みとなりました。

  • 「モスゴジ」
  • おみやげシリーズ「初代アンギラス」「逆襲ゴジラ」
  •    数年振りに復活した激闘シリーズ。 復活第1弾は、モスゴジです。 この調子で、昭和初期シリーズを制覇してほしいですね。 一方おみやげシリーズからは、『ゴジラの逆襲』の2体が並びました。
    ■おまんたワールド

     高垣利信氏と橋本智氏との、2人組ユニット・ディーラーです。 王道あり、マニアックありのアイテム選択で活動中です。

  • 「聖なる岩のモスラ」
  • 「ゴメス」「リトラ」
  •    高垣氏の新作は、『三大怪獣 地球最大の決戦』より発売中の操演版幼虫モスラ。 今回は、彩色済みの展示となりました。
     橋本氏の新作は、ウルトラQ第1話より「ゴメス」と「リトラ」。 橋本氏は30cmラインを主力としていますが、どんどん大きくなり、頭頂36cm、全高38cmのボリュームになったとか。合わせてリトラも20cmはある迫力の2作となりました。
    ■怪獣造形・ケチャップ堂

     怪獣一筋、きんぐまいまいこと高野吉昭氏主宰のWF常連ディーラー。 15~20cmサイズのウルトラ怪獣を中心に、活動を続けています。

  • 「ノウゲルゲ」
  •    当日版権無しの影響を受けて、今回は再販1点のみ。 それでも参加への意欲を見せた高野氏。 次回は、当日版権復活でにぎやかになるかな?
    ■怪獣無法地帯

     オフィスカイムの出店ブース。 もちろん、ウルトラ怪獣専門です。

  • 「ウー」
  •    モンスタークラシックスからは、前回に続き今秋発売予定の新作「ウー」が展示されました。 冬WF展示の時に比べ、頭部にほつれ毛が追加されているのがわかるでしょうか。
  • ポストモンスターズ「ラゴン」「アントラー」「恐竜戦車」「ガンダー」
  •    この冬WFより復活した、増田剛氏によるポストモンスターズの新作4点。 前回画像がなかったので、手ブレで見にくいですが画像を載せておきます。 恐竜戦車の排気煙風砂埃とか、デフォルメならではの表現に注目です。
    ■怪物屋

     オリジナルキットもリリースする、大阪のモンスター専門ショップ、怪物屋の出店ブースです。 海外GKコーナーでは、多くの海外モンスターやクリーチャー、動物キットも飾られています。

  • 「GMKゴジラ」ジオラマ作例展示
  •    写真は、前回と同じGMKゴジラ対ギドラの対決ジオラマですが、今回は反射が押さえられて、少し見やすく撮れました。
    ■GOWROW

     RIC、ダイモスなどでもお馴染みの原型師、當幸宗氏が主宰する、怪獣専門のプライベートメーカーです。

  • 「デスギドラ(最終形態)」
  • 「キンゴジ胸像」
  • 「破壊神胸像(GMKゴジラ)」「モスゴジ胸像」「スペースゴジラ胸像」
  •    前回不参加の分、今回は一挙に新作3点を持参した當氏。 翼のでかいデスギドラと、新作2点を含む胸像シリーズが卓を飾りました。
    ■(株)カフェレオ

     この秋、(株)アートスピリッツから発売される、前田ヒロユキ氏原型のガメラ・トレーディングフィギュアが展示されたブースです。

  • 「ガメラ3:バニシング・フィスト発動ポーズ」「ガメラ2:ウルティメイトプラズマ発射ポーズ」「ガメラ3:スタンダードポーズ」
  • 「ガメラ3:トラウマガメラ」
  •    限定10体のレジンキット版は、会場後すぐに売り切れたとか。 写真の展示品は、彩色見本と思われます。 2枚目は、シークレット扱いで今回のキット化もされなかったトラウマガメラです。 平成ガメラファンは、秋が待ち遠しいですね。
    ■酒井ゆうじ造型工房

     ご存知、酒井ゆうじ氏主宰の怪獣専門トップメーカー。 新作の他、再販復刻計画が展開されています。

  • 「30cmゴジラ2001」
  • 「逆襲ゴジラ胸像」
  •    新作展示は、胸像シリーズの最新作「逆襲ゴジラ胸像」と、30cmサイズでは昨年のビオゴジに続く「30cmゴジラ2001」。 逆ゴジ胸像は、比較的静かな面持ちの口閉じバージョンで、背びれを模した大型のプレートが付きます。 一方GMKゴジラは、2004年の出現以来のラインナップ。 特徴的な腹のボリュームが活かされた、どっしりと構えたポーズを30cmサイズで立体化しています。
    ■G-tempest

     石川県から参加する、渡辺結樹氏主宰の怪獣メーカー。 海洋堂リボルテックの原型や、メカものにも腕が冴えます。

  • 1/100「ティラノサウルス骨格」
  •    版権の事もあり、今回は怪獣をお休みして恐竜の骨格モデルに挑戦。 小作品ながら、歩く姿が想像できる出来でした。
    ■SHINZEN造形研究所

     四国から参加の、竹内信善氏主宰のWF常連ディーラー。 恐竜をメインに、アニメキャラから怪獣まで精力的に造型をこなしています。

  • 「メガロゴジラ」
  •    新作は、20cmサイズに戻って2作目、オーソドックスな立ち姿で立体化したメガロゴジラです。 おまけに付くデフォルメのメガロゴジラも、かわいくまとまっています。
    ■ステルス田中雷工房(働猿~mon.job~)

     プロップサイズのメカ系GKをリリースする、田中雷氏。 今回は、自身のディーラーはお休みして、「働猿~mon.job~」のブース内にて展示・販売を行いました。

  • 「CPU搭載スパイダーショット」
  • 「CPU搭載マルス133アタッシュケース」
  •    ともにCPUを搭載して、電光アクションをプログラミングしたウルトラ兵器の2丁。 専用アタッシュケース付きで販売です。
    ■造型工房キトラ

     埼玉県から参加の、岡健之氏が主宰する怪獣メーカー。 毎回50cm級の大型モデルを発表しています。

  • 「神龍ヘッド」
  • 「双龍」
  •    当日版権の影響で、今回はオリジナル作品のみで参加した岡氏。 大きな水晶を持つ、昭和ギド...いや神龍のヘッドと、以前から展示している双龍の2体が並びます。 双龍は以前紹介したので、今回は上の龍の顔アップを。 神龍ヘッドとともに、岡氏の理想の龍像がうかがえます。
    ■ダイモス

     村上寛氏主宰の、怪獣専門メーカー。 東宝をメインとした村上氏の怪獣と、パノラマアワー氏のメカを加えラインナップを展開中です。

  • 「フラバラ富士裾野の決戦」
  • 同上専用ベース付属の「大ダコ」
  • 「フランケンシュタインの怪物」
  •    新作は、バラゴンリフトから3年、フラバラ屈指の正面激突シーンを30cmサイズで再現しています。 専用ベースのおまけも充実していて、4種のタイトルプレートや女性研究員に加えて異様に力の入った「大ダコ」まで付属します。 そしてフランケンつながりでもう1点、こちらはオリジナルの人造人間が参考展示されました。
    ■T's Facto

     山脇隆氏主宰の、怪獣専門プライベートメーカー。 御馴染みとなった、立体的な展示棚と独自の飾り付けがブースを飾ります。

  • 「GODZILLA S.37」
  •    ウォーターラインの予想を外して、全身像で登場した新作のキンゴジ。 35cmサイズはある巨体を前傾して、放射火炎をはくシーンを再現しています。 タイトルに、あえて「キンゴジ」を入れなかったのは自信の表れかな?
    ■HONEY BONES 対 VS

     今回はハニーボーンズとVSが合体。前田ヒロユキ氏、長岡友吾氏、神田瑞穂嬢の3人による新怪獣「シアンキング」の競作となりました。

  • 「シアンキング-神獣期」
  • 「シアンキング誕生!!」
  • 「デフォルメ しあんきんぐ」
  •    誕生シーンの幼体に始まり、成獣のデフォルメモデル、「神獣期」と称した30cmモデルと、シアンキング一色に染まったテーブル。 特に、前田氏の「シアンキング-神獣期」は、悪夢ガメラに続く大迫力のハードディティールモデルで見応えのある一品。 デザインも、外骨格の2重アゴや体を貫くような三日月トゲなどアイデア満載で、実に絵になります。 これで長岡氏の成獣体が揃っていれば文句無しだったんだけど、惜しい!
    ■夢工房ハイライト

     岡悟氏主宰の、ヒーロー&特撮専門メーカーです。 怪獣特撮関連では、マンやセブンなどのヒーローと対戦怪獣が立体化されています。

  • 「ゼットン」
  • 「ブルトン」
  • 正面テーブル
  •    新作は、怪獣男爵KAZ氏のゼットンと、岡氏のブルトン。 今回は過去の作品集ということで、正面テーブルには岡氏やゲスト原型師による近作がブルトンと並んでずらりと勢揃い。 実に壮観な眺めとなりました。
    ■レジンシェフとうけけ団

     日米合体ディーラー。 ビルズキッチン主宰のビル・グドムンドソン氏と、日本の複数原型師による作品を中心に、30cmサイズの怪獣が数多く並びます。

  • 「月面探検車」
  • 「息子ゴジラ」
  • 「X星円盤ラージ」
  • 「ガイラ攻撃セット」19号線の攻防ジオラマ
  •    ビルの新作メカ、杉田氏のゴジラ、新人マットの円盤、黒井氏の東宝自衛隊シリーズ最新作と一通り揃ったテーブル。 新作だけでもにぎやかですが、やはり山さんご本人と、いつもの従来品がずらりと並んだひな壇が無いのはちょっと寂しいですね。 冬には、ぜひまたお会いしたいものです。

    注意:ここで紹介したイベント情報は、怪獣やガレージキットのファンのためのもので、特定のディーラーや商品の宣伝ではありません。

    紹介した画像データは、当日撮影の他、各ディーラーからご好意で提供していただいた写真も使用し構成しています。 また、登場するキャラクターは、各社の著作物です。
    (C)TOHO Co. (C)DAIEI Co. (C)NIKKATSU Co. (C)SHOTIKU Co. (C)TSUBURAYA PROD.
    All photograph by Masato Matsumoto.