1957年、熊本県は天草島生まれ。
ビリケン商会の三原社長に見出され、マネキンの製作職人からプロの原型師となる。 メタルナ・ミュータントから始まる、ビリケン商会のソフビキットの歴史を支えるマエストロ。 ビリケンのキットは、ハマ氏の原型以外のものも、ほとんど氏の監修が入っている。
ユニバーサルやUIP映画のレトロ系モンスターシリーズを始め、全てが傑作と言っても過言ではない。 モンスターや怪獣もこなすが、ベラ・ルゴシのドラキュラやジャック・ニコルソンのジョーカーなど、特にフィギュア系のモデルに氏の技量の確かさがうかがえる。
2004年に丸木から立体作品を削り出すチェーンソーカービングに出会い、2008年からは県外遠征して大会に出場するなど精力的に取り組んでいる。 2019年には地元の千葉で同好の士と艸里埜木倶楽部を立ち上げ、丸木彫り造形にいそしんでいる。 ※木を彫る時の作家名は木一吉(きいちきち)
(近影:2020年3月26日付け ご本人のツイッターより)
BEST KAIJU WORKS
ビリケン商会 ウルトラマン Aタイプ(2001) | ビリケン商会 ガラモン(2012) |
[補足]
- ビリケン商会では、自身の原型の他原型全体の監修に携わることで、製品全体のクオリティを維持している。
- '86年の大頭人にはハマ氏の技巧を活かした役者の頭も付いており、着ぐるみ頭部を脱いだシーンまで再現できるようになっている。
- ハマ氏の技巧は、フランケンやドラキュラなど、より人型に近い原型で如何なく発揮されている。
本人そのままの顔造形や、特に布地の質感を伝える個々のしわの造形は、フィギュア造形でのトップと言って良いだろう。
→1980年代の習作、1/6 アントニオ猪木のヘッド - 1998年のエイリアンレリーフは、販売まで難産であったが出来は素晴らしいもの。
怪獣同様エイリアンを知らないハマ氏は、自由なイマジネーションによる塗装を作例に施した。
水色とオレンジを基調にしたその色使いは実に衝撃的であった。
- 2001年末の新作は、完全リニューアルのウルトラマンAタイプ。 戦いの後の寂し気に立ち尽くすウルトラマンを再現したいとのことでAタイプが選ばれた。 ハマ氏は模型雑誌の記事で「BCタイプでは、胸が厚くて同じポーズでも威張って見える。愁いがでません。」とAタイプを選んだ理由を語っている。
- メーカーが店を構えている老舗ホビー店であることに加えて近年チェーンソーカービングを始めたことにより、2014年以降造形作家として地元紙などで取り上げられる機会も多くなった。
ここではその一部を紹介する。
- シティライフ外房版 2014/1/10付け「フィギュア原形師の仕事とチェーンソーカービング」(https://www.cl-shop.com/citylife/sotobo/2014/01/10/3866/)
- 朝日新聞デジタル 2014/2/19付け「(リレーおぴにおん)老舗の流儀:17 「ソフビでリアル」の道開いた ハマハヤオさん」(http://www.asahi.com/articles/DA3S10986433.html)
- 下野新聞SOON 2020/4/5付け「疫病退治の妖怪像“出品” 中止の足利・助戸新山町文化祭」(https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/298184)
- シティライフ誌で手にしているのは、2017年に発売されたミクラスのフォルム出しをしている最初期原型。
この段階の原型を写真に出すのはたいへん珍しい。
後には、ビリケン商会で原型を務めた数々の名作フィギュアがずらりと並ぶ。 彩色されているものが多い中で、成型色のままと思われる金星ガニが2体並んでいる姿はなんとも微笑ましい。 - 朝日新聞デジタル版の記事はその約一か月後であるが、背景はジャイアント・トらやんやテレスドンが加わりその趣を変えている。
手にしているのは、イラストレーター村田蓮爾版鉄腕アトムを約42cmで立体化したもの。 発売は翌2015年であったが、前年の4月時点ですでに原型が完成しているのが分る。
ビリケン商会では、ブリキの歩行アトムをはじめ数々の鉄腕アトム・バリエーションをソフビモデルで発表しているが、中でもこの村田蓮爾版アトムは中性的な顔とフォルムを持つ異色のアトムで、人形師ハマハヤオの真骨頂が発揮された実に艶めかしい立体作品となった。
※ハマ氏は、ツイッターのProfile写真を2020年現在この村田蓮爾版アトムにしており、造形がかなり気に入っているようである - 2020年の下野新聞SOONの記事は、チェーンソーカーバー木一吉氏の記事。 今後はフィギュア原型師としてより、チェーンソーカービングの造形作家として取り上げられる事が多くなるかもしれない。 造形センスは言うに及ばずで、ご自身のSNSにはチェーンソーでよくこんなに細かい毛並が彫れると感心するレトリーバーやチワワが紹介されている。
- 2018年のTVチャンピオン出演
BSジャパンで8月5日(日)に放送された、『TVチャンピオン 極~KIWAMI~ 「チェーンソーアート王決定戦」』でも、元気なお姿が確認できた。
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